【小児科看護師・保健師監修】子どものスキンケアと保湿の仕方

2022.02.08

コラム

スキンケアトップ

子どもの肌について悩んでいる人は少なくありません。

「なかなか湿疹がなおらない」

「口周りのかぶれがひどい」

「ひっかき傷ができやすい」

「乾燥して痛そう」

「唇が割れる」

 

大人と同じように、子どもの肌について悩まれるママも少なくないはず。

ママたちは、朝と晩、化粧水や乳液を塗りますよね。それと同じように、子どもたちも日常生活でのスキンケアは必須…体質や住環境によっては、大人よりも保湿してあげることが必要な場合もあります。

小児科看護師であり保健師の水落美紀さん監修のもと、子どものスキンケアについてご紹介します。

人生のなかで最も乾燥しやすいのが乳幼児期!

乾燥すると、かゆくなりますよね。いったんかいてしまうと、かゆみはどんどん広がっていきます。そして肌を傷つけてしまう。実は、表皮とよばれる一番外側の皮膚はラップ1枚分よりも薄いのです。少し引っ掻くだけでいとも簡単に傷つけてしまいます。

 

新生児期は、ホルモンバランスの影響で一時的に皮膚分泌が多くなります。しかし、離乳食が始まる少し前くらいから急激に皮脂量が減ってしまい、人生のなかで最も乾燥しやすい乳幼児期を迎えるのです。その乾燥度合いといったら、20代の肌と比べると約半分程度の皮脂量なんだそう!よだれかぶれ、指しゃぶり、離乳食かぶれなど、さまざまな外的リスクも増加していくこの時期に、スキンケアを怠ってしまうと食物アレルギー、アトピー性皮膚炎発症の危険も高まってしまうのです。

スキンケアの基本は「清潔」と「保湿」!

では、基本的なスキンケアについてご説明しましょう。

 

ずばり、清潔→保湿です。

 

実は、とても簡単なこと。

汚れたら、きれいにして保湿剤を塗る。それを毎日継続することによって健康な皮膚は保たれていきます。汚れるといっても泥んこになることをだけを汚れるというわけではありません。皮膚は常に外界からの刺激を受けています。目に見える汚れがないとしても、保湿前に清潔にしないと逆効果になってしまう可能性があるのです。

赤ちゃんのスキンケア

スキンケアが必要なタイミングを学ぼう!

子どもの生活のなかでスキンケアが必要なタイミング

では、実際の生活の中でのスキンケアのタイミングについて考えてみましょう。

は必要に応じて。★★は可能な限り。★★★は必須!!)

 

食前:食事やミルクからの刺激を減らすために口周りを保湿。

食後:食事やミルクで汚れてしまったところを清潔にし、保湿。

 

おもちゃや指しゃぶりでたくさん遊んだあと:よだれで口周りが汚れているので清潔にしてから保湿。乾燥しやすい頬も一緒に保湿するとよいでしょう。(よだれの多さによって一日に塗る回数は変わります)

 

 

★★長時間出かける前:乾燥する冬は外に出るだけで唇や頬が乾燥します

 

★★衣類のタグや伸び始めの髪の毛の刺激によりかゆいとき:清潔にして保湿。かゆみがおさまらないときには、かゆい場所を冷やしてあげるのもよいです。繰り返さないように、刺激となったものを肌にふれないように工夫しましょう。

 

★★寝る前:寝る前は体が温まるのでかゆくなりやすいです。耳の後ろをかく癖があるお子さんは、肌を傷つけないよう保湿しておきましょう。

 

 

★★★入浴後:しっかりと泡立てて全身(顔も含めて)を洗います。粘調性の高い保湿剤を使用している場合には、しっかりと泡を使って洗わないと汚れが残ってしまいます。また、泡もしっかり流してあげることが大切です。体を拭いてすぐに保湿剤を塗れるように、入浴前に準備しておきましょう。

 

上記は、一例ですので入浴後と寝る前が一緒になることもあるでしょう。服を脱いだ瞬間に体をかいてしまうお子さんは、保湿が足りないもしくは炎症が起きていると思ってよいでしょう。

※湿疹があるときには受診をお勧めします。

保湿の仕方

お子さんの皮膚の状況に合わせて保湿しましょう。

 

・保湿剤は季節や肌の状態によっておすすめのものが変わってきます。市販のものを使うときには、赤ちゃん用の刺激の少ないものにしましょう。健診時や予防接種時に、医師に処方してもらえる場合はそれを使用するのがよいでしょう。

 

・保湿剤を塗る量の目安も決まっています。1ftu(フィンガーチップユニット)という言葉があります。チューブ型のものだと、おとなの人差し指の第一関節分の長さの量で、おとなの両手分の皮膚面積を塗ることができます(口径によって正確な量は変わってきます)。想像よりも多い量と感じる方が多いです。

 

爪は、少なくとも1週間に1回はお手入れしましょう。切りっぱなしのとがった部分があると、皮膚をすぐに傷つけてしまいますのでやすりを使用するのもよいでしょう。

赤ちゃん爪切り

適切なスキンケアでお子様とママの生活が変わるかも?

ママ自身のスキンケアもできないくらい目まぐるしい生活なのに、じっとしていないこどものスキンケアなんて…でも実は、夜泣きが痒みによるものかもしれない。ひょっとしたらアトピー性皮膚炎につながってしまうかもしれない。食物アレルギーを予防するかもしれない。スキンケアをするだけで、今後の生活が変わるかもしれませんよ。

 

より詳しい情報を確認したい場合は下記サイトがお勧めです。

参考文献

  • チャイルドヘルス(診断と治療社) 2018.4
  • チャイルドヘルス vol.23 No.4 2020.5
  • チャイルドヘルス vol.25 No.1 2022.1
  • ぜんそく悪化予防のための小児アトピー性皮膚炎ハンドブック(独立行政法人環境再生保全機構)

監修・執筆

水落さんプロフィール

・保健師 水落 美紀さん

東京医科歯科大学医学部保健衛生学科看護学卒業。同大学病院、小児病棟・新生児集中治療室での看護師勤務。出産を機に退職後、3人の子育ての傍ら、小児科クリニックや皮膚科クリニックでの看護師勤務。現在は、保育園看護師・自治体の乳幼児健診業務に携わりつつ、「Tantdesourires」の屋号にて両親学級・子育て相談・子育てサポーター養成講座の講師など行っている。

Tantdesourires(タンドゥスリール)HP